今回ご紹介する練習方法は『ピラミッド走』です。
あまり聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。
この練習は、次のようなランナーにおすすめです!
- タイムを計るのが苦手
- 感覚的に走りたい
- 時間で管理して走りたい(距離は気にしたくない)
- いつも同じ練習になってしまう
- 普段はJOGしかやっていないがパフォーマンスを上げたい。
また、マラソンで記録を伸ばしたいと考えているランナーにおすすめの練習となりますので、参考にしてください。
ピラミッド走とは
目的
まずはピラミッド走の目的について説明します。
この練習ではマラソンを走るために重要なスピードと持久力の両方を鍛えることができる練習となります。
- スピード持久力UP
- 速いペースで走り続ける持久力が身に付きます。
- VO2maxの向上
- 最大酸素摂取量が増えることで全身持久力が向上します。
- LT値向上
- LT値を高くすることで、より速いペースで長い時間走れるようになります。
- スピードの変化・コントロールの強化
- レースにおいて大切なペース感覚がつかめます。
やり方
最初にウォーミングアップで10分ほどJOGや動的ストレッチをします。
負荷の高い練習になるため、必ず実施しましょう!
特に、寒い冬場に行うときは入念にウォーミングアップをしないと怪我に繋がりますよ。
そして下の図のように、速く走る区間と遅く走る区間を交互に走ります。
1分ずつ時間を延ばし5分まで行ったら、時間を短くしていく、という練習方法です(1分→5分→1分)。
これがピラミッドのように見えることからピラミッド走と呼ばれています。
ポイント①
速く走る区間は同じペースにしましょう!ただし、前半速いペースで走りすぎて後半の速い区間が遅くならないように注意してください。
ポイント②
走り終わったらクールダウンで10分程度はJOGをしてください。
ピラミッド走は負荷の高い練習です。心臓や筋肉への負担を減らし、疲労回復につなげるためにも、必ずクールダウンを行ってください。
必要な練習時間
設定 | 練習時間 |
1分→5分→1分 (アップ+ダウン20分) | 50分 (70分) |
1分→4分→1分 (アップ+ダウン20分) | 32分 (52分) |
1分→3分→1分 (アップ+ダウン20分) | 18分 (38分) |
ピラミッドの頂点をどこまでにするかで、連取時間の調整ができますよ!
- 速い区間のペース設定
- 全力の80%程度(VDOTの5kmペース)
例)サブ4ランナーの速い区間:5:02/km - 遅い区間のペース設定
- VDOTのイージーペースの速いほう。例)サブ4ランナーの遅い区間:6:19/km
VDOTは無料のアプリで計算できるので気になる方はダウンロードしてください。
ピラミッド走のメリット
- 距離設定がないので距離が分からない場所でもできる
- タイム設定がないので、体調や忙しさ等に合わせて走ることができる
- 速い・遅いを自分でコントロールするため、ペース配分の感覚が身につく
- 変化があるので飽きずに練習できる
ペース配分については、大会で記録を狙うためには必要な能力の1つですよ。
- 速い・遅いを繰り返す単調な練習と思われるかもしれませんが、やってみると意外と楽しいので、練習メニューの1つとして取り入れてみてください。
まとめ
普段は何気なく練習をしているランナーの方も多いかと思います。
ジョグだけだったり、なんとなく速いペースで走っていませんか?
今回、ご紹介した『ピラミッド走』はそんなあなたにとって、刺激的な練習になるのはずです。
初めのうちは細かいペース設定は気にしなくてもOKです。
速い・遅いを繰り返して1分→5分→1分と走るだけでも十分です。
実際にやってみると、あっという間に終わってまい、楽しかったなという気持ちになると思います。
慣れてきたら自分のペースをVDOTで調べて、その通りにやってみてください
まだコロナ渦で注意が必要ですが、今年は多くのマラソン大会が開催されるのではないでしょうか。
これまでやってこなかった練習方法を取り入れて走力UPを目指し、マラソン大会に向けて練習を継続してきましょう!